発表要旨(2008年度大会)
食肉加工残渣の堆肥化では、油脂分が多いことから堆肥化適正含水率は55%となった。堆肥化では最初の3週間で油脂分が分解し、その期間のメチルメルカプタンの発生が顕著である。堆肥化は4週間程度で栽培に利用できるレベルになるが、肥料効果は牛糞堆肥の1/4程度であった。今後の課題として、低コスト臭気対策技術の開発が必要である。
堆肥脱臭システムにより生産される高窒素濃度堆肥の窒素濃度の予測方法及び空間的濃度分布及び高窒素濃度堆肥の無機化特性を検討した。その結果、堆肥脱臭による窒素濃度を高めた堆肥生産では、アンモニア負荷量から窒素濃度の制御が可能と考えられた。また、窒素濃度を高めた堆肥の肥効率は70%と通常の牛糞堆肥30%よりも高い速効性を示すが、通常堆肥と混合することで緩行化が可能であることがわかった。
薬液洗浄方式の簡易スクラバ脱臭装置は薬液を高温(約60℃)に保つことで、脱臭効率が向上する。薬液を高温に保つために本装置の全消費電カ量の約87%が液中ヒータで消費される。装置運転制御法を見直し・変更、また、反応槽、装置配管および薬液槽の断熱を行うことで、約30%の電力消費量の削減が可能となった。また、断熱処理により約50℃でも脱臭効率の低下が認められず、更なる電カ消費量削減の可能性が認められた。
実規模消化液貯留槽からの環境負荷ガスの揮散量測定と貯留槽攪拌の影響について検討した。CH4、CO2、N20について分析した結果、攪拌期間にN2O揮散量は約1.4倍増加した。また、気温と消化液量はガス揮散量を抑制する一因子であることが示唆された。
- A-5
ヨシ人工湿地による搾乳関連排水の浄化-汚濁成分吸収量の推移-
- 河合紗織・干場信司・猫本健司(酪農大)・内田泰三(九産大)・高橋励起(酪農大)・高橋勇・高橋麻衣子(JA浜中)・石川志保(北電総合設計)・森田茂(酪農大)
搾乳関連排水の浄化効果を、人工湿地内の土壌とヨシ植物体に含まれる汚濁物質の量から検討した。植物体が含む全窒素量の増加や無機態窒素の吸収・固定の様子から汚濁物質の吸着媒体としての効果が明らかになった。
パーラ排水の水質・発生量が牧場により異なる原因を調べるため、搾乳・洗浄作業の細分化された各行程における排水の終日サンプリング調査を2牧場で行った。糞尿や廃棄乳の混入は、汚染物質の濃度を大幅に上昇させるので避けたほうがよい。また、洗剤による大幅なpH変動を中和するために、貯留槽が必要である。
磁化活性汚泥法では磁気分離による活性汚泥の固液分離を行い新しい形の活性汚泥法である。本研究は、酪農ミルキングパーラ排水処理について磁気分離装置を取り付けた4Lの曝気槽2基を用い、ミルキングパーラ排水を1.0L/d量で連続的投入した。曝気槽Ⅰには連続曝気処理、曝気槽Ⅱには間欠曝気処理を行い、汚濁有機物質や窒素除去について比較検討した。
畜産業において、病原生物に対処するために動物用抗菌剤が利用されている。不適切な抗菌剤の使用は、薬剤耐性菌の出現が懸念される。本研究では、環境への抗菌剤拡散防止技術として、電気化学的磁性付与法による磁気分離について検討した。本手法は、金属キレートの生成が可能なテトラサイクリン系抗生物質に有効であった。
畜産現場では多くの動物用抗菌剤が使用されている。しかし、抗菌剤の残留及び環境への拡散、そして薬剤耐性菌の発生とそれに伴う人体への影響が懸念されている。本研究では、畜産業で多用されているテトラサイクリン系抗生物質を対象とし、Ti/Ir02を陽極とした電解酸化処理を行ったところ、優れた分解性が得られた。
廃棄乳処理を目的として電解酸化法の適用を試みた。陽極材料や支持電解質に起因する反応機構の差異が、生乳含有中の有機成分の分解特性に及ぼす影響について検討した。DSAを用いた場合、希釈生乳は次亜塩素酸により分解性が向上した。ラクトースは、Ti/PbO2電極表面に物理吸着する酸化剤が分解に寄与したと考えられた。カゼインは反応機構の差異による影響が小さかった。
曝気処理施設を嫌気発酵処理施設に改造してふん尿の肥料としての有効利用を促進する。改造バイオガスプラントは約11m3/日の固液分離液に対して、1~2月の厳寒期においても80~91m3のバイオガスを発生し余剰ガス量は約8m3/日であった。
草地酪農地域において、ふん尿分離(尿と堆肥)処理からスラリー処理へ転換した酪農場では、ふん尿の循環利用が促進されたことにより、従来の6割程度まで化学肥料による窒素施肥量を減らしていることがわかった。
- A-13
北海道浜中町における乳牛の健康状態とそれに及ぼす要因
- 三浦裕美・干場信司・及川伸・中田健・長恒泰裕(酪農大)・加藤博美(中央農研)・猫本健司(酪農大)・野田哲治・高橋麻衣子(JA浜中)・高橋励起・森田茂(酪農大)
乳牛の健康状態は10年前と比べ、疾病発生回数、診療費において高くなっていた。健康状態に及ぼす要因としては、濃厚飼料給与量が関係していると考えられる。
北海道K牧場において、牛舎建設・内部設備等の投入化石エネルギー量を検討した。建設および内部設備製造のエネルギー量はそれぞれ100および160GJ/年であり、合計でランニングエネルギーの約16%であった。
本研究は中高齢者の厩舎施設における作業負荷の現状を把握することを目的にサラブレットの繁殖農家の調査を行ったものである。被験者は男性64才(身長167㎝、体重74kg)であった。作業強度をカルボーネンの値で判断したが、放牧の作業と水やりの作業以外、ほとんどの作業は中度であった。中高齢者の厩舎における作業は若い人が手伝うなど負担を軽減化する対策が必要といえる。
隣接豚に対する豚の放射伝熱形態係数を、体重が27、65、88kgである豚の立位におけるサーフェスモデルを用いて数理解析的に解明した。単飼形態を想定し、隣接豚が真横に位置する場合や対尻式、対頭式の場合における形態係数算定図を、豚体中心間距離を変数として豚体重別に提示した。また、群飼形態で豚が動き回ることを想定した例として、隣接豚が豚の周りを一周したときの形態係数算定図も提示した。
- A-17
個体乳の近赤外スペクトルデータベースの構築とその利用
- 黒木信一郎・森田博之・ヘスティ メイリナ・山東良子(神戸大)・生田健太郎(淡路農技セ)・藤井真由美・和田貴志(旭光電機)・ツェンコヴァ ルミアナ(神戸大)
個体乳の近赤外スペクトルデータベースを構築した。その結果、高精度の体細胞数の予測モデル構築において、乳成分と体細胞数との関係が積極的に利用される場合と、別の要因が利用される場合とがあることを明らかにした。
舎内に侵入した病原体を的確に検出するため、最も高率に検出できるサンプリング位置をパッシブスカラーの濃度を指標として、無窓ブロイラー鶏舎を対象に横断換気、トンネル換気、天井入気-側壁排気型の3つの換気構造毎に明らかにした。
衛生状態の仕分けの一概念であるコンパートメント摘要性を検討するため、鶏舎から排気されたパッシブスカラーの拡散性状を風洞模型実験により明らかにすることで、隣接する鶏舎への影響に関して検討を行った。鶏舎間距離は棟高さの4倍以上が必要であることが示唆された。
畜舎桁行き開口部に防鳥・防風用の網を設置した場合の構造骨組用風力係数を求めるため、模型用網の風力特性の検討及び開放畜舎模型に模型用網を設置した場合の風洞実験を行った。本実験により、桁面壁に網を設置した場合の屋根面の風力係数は、開放型と閉鎖型の間で、開放型に近い数値となることが確認された。
油糧種子圧搾工程の前処理装置として試作したシングルモードアプリケーターでは、短絡板を管内波長の1/4の距離を断続的に移動させることで、電界の強い定在波の腹の位置をシフトすることができ、油糧種子に効率よくマイクロ波を照射することが可能である。
ナタネ・ヒマワリの栽培が拡がっているが、収穫・乾燥等の工程が十分に機械化されていない。そこで、本研究では、夾雑物の除去を目的としたブラジルナッツ現象の利用による粗選工程の検討、最適乾燥条件の検討、また、試作したペレット燃料循環式乾燥機によるナタネ、ヒマワリの乾燥試験を行い、基礎的な知見を得た。
近年、廃食用油を使用しているBDFの研究が多く発表されているが、副産物のグリセリンの処理に困っている。副産物のグリセリンを利用するにあたっての性状の報告はあまり報告されていない。そこで本実験では副産物のグリセリンを利用する上での粘度特性について調べた。結果グリセリンの粘度は対数的に安定した値がでた。
稲発酵粗飼料(WCRS)を泌乳牛に給与することを勧めている栃木県北部のN市を対象に、自給飼料生産、WCRS生産の環境影響、および窒素循環と環境影響との関係を検討した。WCRS生産を行うことによって温暖化負荷、酸性化負荷、富栄養化負荷およびエネルギー消費も増加した。また、系内の窒素循環が増加すると温暖化負荷が増加するケースがあることが示された。
LCAを用いた評価から、飼料イネWCSの生産・収穫作業では203-801㎏-CO2eq/10aの温室効果ガスが排出されると試算できた。温室効果ガス排出量に対して、一連の作業で消費する燃料や化学肥料などの影響は小さく、有機物施用に伴って水田から発生するCH4の影響が大きいことがわかった。
濃硫酸法による稲わらからのバイオエタノール生産プロセスにおけるコスト、C02排出量およびエネルギ収支について調査した。その結果、リグニンの燃焼によりエネルギを熱回収するシステムの導入が、C02削減およびエネルギ収支の向上に効果的であることが示された。
The influence of Cu2+, Al3+, Ni2+ and Co2+ on P. stipitis ATCC 58784 was researched. Cu2+ and Al3+ (<0.24 mM) improved the biomass growth by 34% and 13%. 0.074 mM Co2+ inhibited the biomass growth and ethanol production by 13% and 1O%. The activity of ATCC 58784 was nearly arrested by 0.33 mM of Ni2+.
- B-8
Study on Sago Waste Hydrolysis for Ethanol Fermentation
- Sholahudin, K. Intabon, Y. Kitamura, H. Hashimoto, T. Satake(Univ. Tsukuba)
This study was to clarify the feasibility of sago waste as raw material for ethanol production using cultivated fungi A. awamori and yeast, S. cereviseae, in the simultaneous saccharification fermentation (SSF). The result of this study show that SSF of sago waste into ethanol by mixture of A. awamori and S. cereviseae is feasible. At concentration 5%.
近年、バイオガスを自動車の燃料などに利用する技術が開発され、より多くのガスを利用するためには、プラントの省熱エネルギー運転が重要である。そこでプラントの各工程で消費される熱エネルギーを算出し、節減に向けた検討を行った。その結果、発酵槽内および殺菌槽内に投入される原料の昇温に必要な熱量の削減が重要で
北海道内では約50基のバイオガスプラントが建設され、安定して稼働している。しかし、発生させた熱を使いきれずに廃棄している。このため、熱輸送システムを用いたバイオガス利用を提案した。本システムは熱をコンテナに蓄熱し、需要先に輸送する方法である。本実験では製作した小型蓄熱コンテナの蓄熱・放熱試験を行った。
メタン発酵消化液に含有するアンモニア性窒素の分解に電解酸化法が有効である。本研究では、エネルギ低減を目的として水素回収型電解セルの検討を行った。アンモニア性窒素の低減と水素の同時回収は可能であり、水素酸素型燃料電池を用いたと仮定した場合、電極間電圧の低減により、水素回収の効果が増大すると考えられた。
Uniform design法に基づき、アンモニア水による稲藁の前処理研究を行った。酵素加水分解とアンモニア水濃度との相関が最も強いことがわかる。稲藁28~60mesh、23%のアンモニア水、藁対アンモニア水の比率1:25(w/v)、温度170℃、時間2hという最適条件が得られた。
稲藁及び余剰汚泥の混合物を用いて、含水量が80%、C/N比は20、30、40で、回分式乾式メタン発酵を行った。加水分解や酸発酵の過程に、予想以上の有機酸が発生し、メタン発酵を阻害した。リグニンの分解はC/N比は30の場合に最も高いと明らかになった。
- B-14
Treatment of Wheat Straw by Acidic Dripping Water for Methane Fermentation
- 趙鋭・張振亜(筑波大)・楊英男(産総研)・杉浦則夫(筑波大)
The effect of acetic acid on hydrolysis of wheat straw was investigated in this study. The results show that hemi-cellulose and lignin can be removed by acetic acid, and this acid treatment can improve the reducing sugar production in some extent. Moreover, xylose, arabinose and glucose were also detected in the hydrolysates.
近年注目されているバイオディーゼル(BDF)は、生成時に約10%のグリセリンが生じる。このグリセリンを、乳牛糞尿との混合発酵により有効利用する事を目的とした。実験は55℃、滞留目数15日に設定し行った。結果、グリセリンを混合した区ではメタンガス量が大幅に増加したことから、有効利用の可能性は高いと考える。
バイオガスプラントヘの硫酸銅の混入は発酵に影響を与え、発泡の要因となることが明らかになった。蹄病予防などに使用した硫酸銅は適切な処理を行うこと必要であり、硫酸銅に代わる蹄病予防・治療剤の開発が必要であると考えられる。
本研究では電位制御技術を嫌気処理であるメタン発酵に応用し、メタン生成活性を制御することによって嫌気発酵システムの高効率化の可能性を調べた。中温、高温発酵ともにガス発生量はわずかに増加し、-0.8~-0.9VvsAG/AGClを与えた場合のメタン濃度は約80%であり、電荷を与えることによって30%のメタン濃度の増加が見られた。
中温・高温の2つの条件でメタン発酵を行い、ビタミンB12およびその類縁体の生産性と微生物群集構造の関係解明を試みた。結果、ビタミンB12及びその類縁体含有量が増加する際の微生物群集構造や他因子の変化が明らかとなり、その変化には古細菌叢だけでなく真正細菌叢の変化が大きく影響していることも明らかとなった。
微生物ストレスを与え微生物叢を制御したミクロフローラの水素発酵特性の評価し、PCR-Minigel-SSCP法による微生物群集解析を行った。微生物ストレスにより水素生成量は増大し、そのミクロフローラはClostridium butyricum等のClostridium属細菌で構成されていた。
- B-20
脱硫装置の設計要因の解明-化学反応を利用した脱硫の可能性-
- 鈴木崇司・干場信司(酪農大)・小川人士・高崎宏寿(玉川大)・岡本英竜・吉田宗史(酪農大)・天野徹(グリーンプラン)・森田茂(酪農大)
アルカリ添加をおこない、噴射する水のpHを調整することで、高い脱硫率を維持することが可能となった。開始時のpHが影響していると考えられ、システムの省エネ化や装置の小型化等の可能性が示された。
- C-1
Analysis of Shock and Vibration in Truck Transport in Japan
- 路飛(筑波大)・石川豊・椎名武夫(食総研)・院多本華夫・佐竹隆顕(筑波大)
We recorded continuous vibration acceleration during truck transport in Japan. We extracted all shock accleration from vibration during local road and highway transport and studied causes. After removing shock events from all vibration acceleration, vibration acceleration could be considered random.
本報は、前報で報告した乾燥機を改良した07年式乾燥機を試作し、小ギクの水切り乾燥を行い、乾燥特性と生産者による実用性評価を行った。270本の小ギクを供試した乾燥試験では、乾燥速度が3.5%/minであったが、乾燥室中央列での乾燥速度が遅く乾燥ムラが生じた。生産者評価では、乾燥ムラ対策と装置の取り扱い性についての改善が指摘された。
北海道農研(札幌市)所内のハウスで、発泡ポリエチレンシートを利用して保温強化を図り、冬季にホウレンソウの無加温栽培を試みた。ハウス内気温は日平均で外気温より7.2~11.4℃高く推移し、夏作の支障とならない11月中旬の播種でも、3月初めにほぼ出荷サイズに達した。さらにその時点からハウスを開放して寒気に曝す操作(寒締め)により、ホウレンソウの糖度は操作開始時の6.6度から10日後には11.7度まで上昇した。
天井フィルムを開放できるフルオープンハウスでは、夏季の過度なハウス内気温の上昇が抑えられ、従来型ハウスより5℃以上低く抑えられる場合がある。ハウス内気温30℃超の延べ時間や熱中症の発症が危慎されるWBGTが28℃超の延べ時間も従来型ハウスの約1/3に短縮され、作業環境が大幅に改善される。既存ハウスの自家施工でのフルオープンハウスヘの改造も可能である。
本研究では、ゴミ処理焼却灰を利用した水耕栽培用培地の作製を行ったので報告する。配合比ごとの含水比と密度の大きさの順番はほぼ逆になった。圧縮荷重は密度が高いほど大きくなった。pF試験では灰:釉薬:炭=10:1:2が最も保水力があった。試料の空隙量を顕微鏡写真から推測した値と含水比との関係はR2=0.876**(1%)で比例関係であることがわかった。
LCA手法を用いて3タイプの温室についてその構造材料に由来する環境負荷物質の排出量を推計・比較した。建設時の単位床面積当りのCO2排出量で比較すると、丸屋根型連棟ハウスは地中押し込み式パイプハウスの約2倍、高軒高低コスト耐候性鉄骨ハウスは約5倍であるが、耐用年数を考慮した1年当たりの値でみると、条件によりパイプハウスのCO2排出量が丸屋根ハウスより大きくなる。
作物群落の圧力損失と熱収支を考慮することで、ネギ水耕栽培時の低棟ハウス内環境を推定するCFDモデルを作成した。4棟の低棟ハウスを対象とした計測実験を再現したところ、低棟ハウス内気温の計算誤差の標準偏差は2.2~3.0℃と乱流モデルによって変化した。
2棟および3棟のパイプハウスが隣接している場合を想定し、隣棟間隔がパイプハウスの風圧係数に及ぼす影響を風洞実験によって明らかにした。風上棟では、隣接棟がない場合とほぼ同様の風圧分布を示した。一方、風下棟では、風上棟による気流の乱れの影響を強く受け、隣棟間隔が小さいほど大きな負圧が生じた。また、風上側側面および棟の直後で大きな負圧が生じた。
中山間地の多様な形状のほ場に合わせ、コスト面に留意しながら強度を確保できるハウス構造を提示するため、平張型ハウスについて施工方法の改善に取り組み、スパイラル基礎杭適用による省力化などを、1a規模の平張型ハウスの施工実証で検証し、その中で明らかになった問題点と解決方向を検討した。
本研究は、複数のビニールハウスで作物にとって適切な生育環境を構築するために必要な換気面積の決定を目的とする。室内気温が高くなるのは無風状態の場合であるため、温度差換気のみについて考察した。算出された必要換気面積は日射量や蒸散を考慮しているため、作物の生育に適した温度管理が各ハウスで可能となった。
選果によって生じる規格外品の量およびその処理法について調査した。規格外品の定義は各果実、産地によって異なるが、選果量に対する割合は、ナシの場合約5%、ミカンの場合約10%から25%の範囲であった。大部分は安価な場外直売や加工用素材として処理されていた。
エチレンによるポテトチップ加工用ジャガイモの萌芽抑制の効果を明らかにし、高品質な原料を通年供給することを目的に実験を行った。エチレン濃度を4ppmとしたエチレン区の芽は対照区と比較して顕著に成長が抑制されることがわかった。またチップカラーは対照区と同程度であり、高品質で長期間貯蔵することが可能であることが明らかとなった。
- C-13
In Vitro Sterilization of Escherichia Coli-1268, Rhizopus Stolonifer-6021 and Bacillus Cereus and Decontamination of Fresh Cabbage using Strong Acidic Electrolyzed Water
- Abdulsudi ISSA-ZACHARIA, Kazuo MORITA(鹿児島大), Yoshiziro KAMITANI(ホシザキ)
In vitro effectiveness of strong acid electrolyzed water (StAEW) on Escherichia coli, Rhizopus stolonifer and Bacillus cereus and naturally present microbes on fresh cut cabbage was investigated.
- C-14
Stability of Slightly Acidic Electrolyzed Water with Respect to Changes of its pH, Oxidation-reduction Potential and Available Chlorine Concentration on Storage
- Abdulsudi ISSA-ZACHARIA, Kazuo MORITA(鹿児島大), Yoshiziro KAMITANI(ホシザキ)
The stability of slightly acidic electrolyzed water (SAEW) under different storage conditions was studied for 14 d. SAEW maintained its available chlorine concentration (ACC, mg/l) and pH within the legally recognized range of 1O-30 mg/l and 5-6.5, respectively for the entire storage period. SAEW can therefore maintain its antimicrobial activity for more
生活習慣病や血糖値の上昇抑制効果・整腸効果等の可能性が報告されている高アミロース米を原料素材として、小麦粉等の副素材を用いない米粉100%のパン、ヌードルを試作開発した。米の素材の特徴を表す胚乳部分が有する難消化性澱粉(RS)を測定し、機能性成分
出荷直前の供試肉牛について、生体電気インピーダンス(BIA)を測定した。Haydenモデルにより、細胞内外抵抗、膜容量、位相角のパラメータを求めた。枝肉から求めた肉質評価指標とインピーダンス・パラメータとの関係を考察し、BIAによる生体時肉質評価法の開発に必要な基礎的事項を明らかにした。
豚肉のおいしさに関与する遊離アミノ酸・脂肪酸等の迅速・高精度な新評価技術として近赤外分光法(NIRS)可能性を検討した。豚ロースの短波長域(700~1100nm)の吸収スペクトルと遊離アミノ酸・脂肪酸の化学分析値に基づいて、PLS回帰解析を行った。遊離アミノ酸・脂肪酸それぞれの重相関係数はほぼO.9以上であり、N
内部障害ダイコンの非破壊検出に関して、近赤外分光法を用いて検討した。その結果、一次微分による前処理を用いて多重ロジスティック回帰分析で判別することにより、86.4%の判別的中率を得た。以上より、内部障害ダイコンの非破壊検出の可能性が示唆された。
本研究は、胴割れ籾の非破壊検出方法の開発を目的としている。画像処理により胴割れの亀裂部分の特徴抽出を行い、抽出した亀裂部分の画素数から散布図を作成した。その結果をもとにロジスティック回帰分析法による判別を行ったところ、整粒籾で127粒中123粒(96.9%)、胴割れ籾では113粒中106粒(93.8%)が正判別された。
- C-20
Temperature Dependent Predictive Model for Determination of Bacterial Contamination in Milk using Dissolved Oxygen Sensor
- Sonthaya Numthuam, H. Suzuki, Y. Kitamura, K. Intabon, H. Hashimoto, T. Satake(Univ. of Tsukuba)
Measurement of oxygen consumption using oxygen electrode was applied to detemine the bacterial contamination in milk. The dissolved oxygen (DO) measuring at 10-35 ℃ for 2 hours provided a reasonable prediction efficiency (r≥O.90). The detemination using the nomal predictive model and the
- P-1
Application of Cool Dry Air for Reducing Grain Moisture
- Vichanpol BUNYAWAT, Kenji NAGAI, Taisuke HISHIDA, Seishu TOJO, Kengo WATANABE(東京農工大)
The grains should be dried rapidly after harvest and conserved in the suitable storage. Cool dry air technique is one of methods to reduce moisture content of grains and keep grain temperature in low. In this experiment, relative humidity of 13-17 % was obtained by the cool dry system at the range of 1.5-20 L/min of air flow rate while the relative
酪農雑排水の投入処理による人工湿地への影響について、表面流式と伏流式人工湿地による浄化試験を行った。表面流式での土壌中の窒素、リンの蓄積量は安定もしくは減少の傾向にあった。また表面流式での処理率が顕著に下がる水温でも伏流式では処理率は大きく低下しなかったが、T-Nについて低温下での見かけの除去は濾過によるものであり、物質の蓄積が示唆された。
- P-3
Application of the Mathematical Model to Simulate Air Temperature in a Pad and Fan Cooling Greenhouse
- Rui WANG, T. YAMAGUCHI(Univ. of Tsukuba), S. ZHAO(CAU), H. YU, H. YANG(Jilin Univ.)
A mathematical model is developed to simulate air temperature in a pad and fan cooling greenhouse. The predicted average temperature shows fair agreement with experimental values. It is observed that the cooling system was able to keep the air temperature in growing area below 30 ℃ even at noon of fine days.
園芸施設環境の最適制御を実現するため、送風ダクト内の気流速を精密に計測する必要がある。従来計測法では困難な横風計測の課題解決を目指して超音波プローブの位相遅延と気流速との関係を明確にした。同時にダクト内気流速計測の可能性の検討を行った。超音波プローブの位相遅延を計測したところ理論データと計測データは良い一致を示した。
矩形配置の音響センサを使用するラドン変換に基づく非接触式の温度分布計測法を提案する。矩形配置により、投影データが等角間隔に取得されないという問題が発生する。これに対し不等間隔標本化定理と同様な考え方に基づき、逆投影において角度間隔に応じた重みを導入し問題の解決を図る。本手法ではマトリクス法より忠実に温度場が再構成できることを数値計算で確認した。
大規模農業施設内の微気象環境計測手法や空調制御の最適化が求められており、センサ数が少なく大規模計測に適した音響波プローブを用いる温度計測法を検討している。従来は有線でトリガ信号の送受を行っておりケーブルがシステム簡略化の障害となっていた。そのためトリガ信号を必要としない計測手法の検討を行った。検証実験の結果、本手法の妥当性が確認された。
音響波プローブを用いて100m間の平均気温と平均風速のモニタリングを行った。先行研究では参照値を一か所しか用いず、領域代表性の評価が十分ではなかったほか、計測期間も短かった。本研究ではレファレンスを複数個配置してその平均値を用いて領域代表性の評価を行うとともに、モニタリングを長期間行い、長期的な安定性と温度変化への追従を確認した。
1対の超音波送受波器で構成される気柱振動プローブを用いる水栽培用スポンジの含水測定手法を提案する。本プローブの基本原理はスポンジの含水量によって超音波の反射率に変化が生じることにある。更に遅延線発振を用いることにより簡単な構造のセンサを実現できた。長時間の実験を行った結果水分量の変化に対する発振周波数の変化を連続的にモニタリングすることができた。
サンルーム機能と温室機能を統合した住宅併設小型温室を試作して環境を測定し、最適システムや稼動ロジックを調べるためのシミュレーションに必要な特性値を推定した。熱貫流率は温室~屋外間で2.6W/m℃、温室~住宅間で13.0W/m℃であった。また、換気扇の伝熱量、水タンクの放熱量も推定した。
栽培条件が異なるハウスにおいて、地中伝熱量の計測を行った。地表面が露出しているキュウリなどのハウスでは昼間の下向き地中伝熱、夜間の上向き地中伝熱ともに計測されたが、地表面がシートや茎葉で覆われているバラ栽培ハウスではほとんど計測されなかった。地中伝熱が計測されたハウスでも、作物が生育して茎葉が繁茂するにつれて上向き地中伝熱量が減少する傾向であった。
一般に地域ごと固有の風向があり、大型のハウスでは壁毎に風の影響の差異が大きいと考えられる。保温や生育への影響について考察するため、イチゴを栽培する大規模なハウス2棟の内外温度分布の計測と生育調査を実施した。風を受けやすいハウスにおいて側壁からの顕著な放熱と、生育期の遅れを確認した。
大型化する園芸施設内における気温は農作物の生育に影響を及ぼすため、適切な温度管理が必要とされ、更には省エネにも貢献できる。本研究では、非接触で平均計測性に優れる音響波プローブを用い温室に適用するための基礎的な温度計測を行った。その際、垂直に音響波プローブを設置し室内の天井に反射板を設け、音響波の反射特性を利用した。
茨城県についてのGISを用いた試算では、3カ所拠点を設けることで、潜在わら量の86%が拠点から30km圏内となった。また、麦わらの機械収穫時損失は関東皮81号、マサカドとも40%で、ロール収穫時には関東皮81号で39%、マサカドで15%となった。稲わらの灰分が、小麦と比較して相対的に高く、発熱量は同等であった。
本研究では、米を籾のまま糖化・発酵させるバイオエタノール全粒糖化発酵法の確立を目的とし、本報では高温浸漬による籾からの澱粉質露出に関する実験について述べた。澱粉質の露出度の評価に基づき、加水量や沸騰水中で起こる対流の影響、吸水による澱粉質の軟化・膨張に着目し、最適な高温浸潰条件を策定した。
水及び消化汚泥を液体触媒とした液相酸素供給による脱硫を行なった。それぞれ、時間あたりバイオガス供給量の約2/3容積のリアクタで最大96%、約1/6容積のリアクタで最大99%の脱硫が行なわれた。また水の場合90%の脱硫率で15日間、消化汚泥の場合95%以上の脱硫率で41日間、触媒交換なしに安定して脱硫ができた。
- P-16
過熱メタノール蒸気法による植物油からのバイオディーゼル燃料製造における反応特性に関して
- 蘒原昌司・鍋谷浩志(食総研)・鈴木泰臣・Anastasia Dyah Anggraheni・志田京子(食総研/東大)・荒木徹也・相良泰行(東大)
過熱メタノール蒸気法によるバイオディーゼル燃料製造時の特性を明らかにするため、1) 廃油およびモデル油 2) 粗油およびモデル油 3) ジャトロファ粗油を用いた反応実験を行った結果、遊離脂肪酸が反応促進物質になることを明らかにした。
未利用バイオマスの一つである籾殻は、毎年約15%が有効利用されずに焼却処分されている。これらの問題を解決する手段の1つとして、他の未利用バイオマスとの混合・ペレット化が考えられる。本研究は、新規混合ペレットを開発することを目的とし、籾殻の前処理条件が籾殻ペレットの物性に及ぼす影響について検討した。
低C/N比(4.9)合成廃水の基質濃度を変化させながら、HRT9時間で中温の連続的水素発酵をpH制御下(5.5)で行なった。各負荷条件において、負荷変動から170時間以内に、30.3~88.9mL/L/hの水素発生速度、24.2~29.9%の水素組成、0.41~0.44mol-H2/mol-glcの水素収率を得た。アンモニアの蓄積は見られなかったが、水素収率と酢酸濃度は既存研究に比べて低かった。
- P-19
発酵処理による多水分系食品廃棄物からの生分解性素材化技術の開発-ホットプレスによるオカラ及びデンプン滓発酵処理物の成形性の予備検討-
- 岡留博司・五月女格・五十部誠一郎・與座宏一・徳安健・鈴木聡・柏木豊(食総研)
本研究ではオカラとデンプン滓の発酵処理試料を用いて、成形性に係わる熱溶融性やペレットヘの成形性を検討した結果、発酵後に水分を下げることで含有成分が溶融化してシート状のものが得られた。
小山の高軒高ハウスと八代の丸屋根型ハウスについてトマト長期栽培の燃料・電気のCO2排出量を評価した。1作の収量が24t/10aの場合、小山の収量当たりのCO2排出量は1作平均で1.4kg·CO2/kgであるが、燃料の70~80%が消費される12~2月の平均ではその値は約3倍となる。八代のCO2排出量は小山の約2分の1である。
リグノセルロース系バイオマスからバイオエタノールを生産する際には、リグニンを分解する前処理が必須である。選択的白色普及菌を用いた生物的前処理法は、環境低負荷であるが、処理時間が長いという欠点がある。本研究では、処理時間の短縮のため、ヒラタケの成長速度の向上を目指し、金属イオンがヒラタケの成長速度に与える影響を評価した。
- P-22
The Use of Electrolysis in Food and Agricultural Waste Treatment, a Case Study of Shochu Waste
- Abdulsudi ISSA-ZACHARIA, Kazuo MORITA(鹿児島大), Yoshiziro KAMITANI(ホシザキ)
The use of electrolysis on Shochu wastewater treatment was investigated and the electrolysis operational conditions were determined. Electrolysis treatment using 15 A/dm2 achieved complete organic matter degradation in 10 h. Shochu waste water turned into a clear solution after 4 h of electrolysis.
本研究ではイカワタを原料としたエタノールによる食品機能性成分を抽出後のスラリー残渣に着目し、その物性測定および再資源化の可能性について検討した。有機資源の再資源化および環境保全などの観点から、抽出残渣は家畜や作物への利用が可能であることが示された。特に抽出残渣に残留するエタノールと有機窒素分を活用する多目的施用、すなわち土壌消毒と作物施肥を兼ねた土中施用技術の確立が期待される。
本研究では乾式による穀物等の微粉末化素材を製造する技術の開発を目的とする。今回は平均粒径が100µm前後、50µm前後、10µm前後の米粉末の作製方法を提示し、作製した粉末の各種特性を明らかにするとともにジェットミルで作製した10µm前後の粉末は糊化特性が著しく異なることを明らかにした。
食品加工の工程において噴霧技術が使用されているが、噴霧状態のリアルタイムモニタリングは行われていない。空間中のミストの量を把握することで、噴霧量制御や異常の検知が可能となる。本研究では音響波プローブを構成し、ミストが音響波に与える影響を実験により調べた。音速の変化よりミスト検出が可能であるが、蒸発による温度低下によるものである可能性も示唆された。
本研究では白米をすり潰さずに電極挿入による電気インピーダンスを計測し、その特性を解析して含水率測定に応用することを目的とした。その結果、多数白米の粒全体に対して植物の電気的等価回路が適用されること、等価回路と測定値とのフィッティングから含水率変化によるパラメータ遷移を読み取ることで、含水率や細胞内組織の変化が推定可能であることが分かった。
人間の腸の消化活動に伴って発生する腸音を解析することにより、食品の品質やその食品と摂食者との相性を定量的に分析する方法の開発を行っている。本報告では、体動や寝返りなどによる記録不能を回避して安定した腸音の長時間連続測定を実現する新センサシステムについて論じる。
数種類のLEDを用い、トマト苗の生長に及ぼす影響を検討した結果、各色配合による苗丈の生長量への影響ははっきりとは捉えにくいが、単色光である赤100%を除けぱ、赤と青や緑が混じった混合色の場合は赤が多いほどその生長は抑制された傾向を示した。茎径では混合色で青色の割合が多い方が大きくなる傾向が見られた。
君子蘭の栽培において、空間要因がそのコストと生産効率を決定することから、LEDによる人工光源を利用した立体的空間栽培方式を検討した。LEDの青、緑色光源下で、葉緑素合成の効果は比較的理想的であり、赤色と黄色光源下で、葉鞘の部分に黄化現象が現れ、葉の伸長は方向性がなく、徒長した。君子蘭栄養生長を促進する光源として、多種の発光ダイオードを組合せた方法が必要であろう。
有機塩素化合物の代替物質として1,2,3-TCBを底質に添加したものを模擬試料として電解分解方法を行った。貴金属電極を用い、短時間電流を試料水に流し、直接土壌・底泥が溶媒に接触せず、土壌・底泥が溶媒で汚染される問題を回避して土壌・底泥に吸着した有機塩素化合物を効率的に除去することができた。
Electrochemical regeneration of zeolite was studied in an undivided electrochemical cell, in which Cu/Zn cathode and Ti/IrO2-Pt anode were assembled. Electrochemical regeneration of zeolite was achicved during the experiment. In the presence of 1.0 g/L NaCl, no ammonia and nitrite were detected in the treated solution, above 80 % of ammmonia was converted into nitrogen gas, and less than 20 % of ammonia was converted into nitrate after 120 min.
本研究では、陰極をCu/Znとし、陽極をTi/Ptとした電気化学法を用いた硝酸塩の除去効果について研究を行った。NaClを添加しない場合、TNの除去効率が抑制され、しかしながら、適切なNaClの添加によってアンモニアの生成を抑制でき、さらにTNの除去率も迅速に上がったため、硝酸塩を無害化し、除去することができた。